面白い記事を見つけましたので紹介します。
かなりツッコミどころの多い記事なのですが、ありそうでなかった観点で切り込んでいて興味深いですよね。
まずはツッコミどころから
日本は他の先進諸国と同様に、十分な内需が存在しているはずだが、どういうわけか日本の国内消費は低迷が続いており、これが低成長の元凶となっている。
一部からは消費増税が原因であるとの指摘も出ているが、税は経済学的に見て成長を根本的に阻害する要因ではなく、しかも欧州各国が15~20%という高い消費税率であるにもかかわらず順調に成長している現実を考えると、この理屈は当てはまらない。
引用:日本経済、低迷の元凶は日本人の意地悪さか 大阪大学などの研究で判明(Newsweek日本版) ※ 以下すべてこの記事から引用させてもらってます
この前置きにかなり無理ありますよね。
もちろん消費増税だけが経済成長を停滞させているわけではないですが、税金と社会保障負担を合わせた国民負担率は上がり続けているにも関わらず、平均所得はほぼ上がらず、社会保障をどんどん切り捨ててるこの国で、国内消費低迷の要因が増税ではないというのは暴論です。
ここからが本題です。
大阪大学社会経済研究所を中心とした研究グループによると、被験者に集団で公共財を作るゲームをしてもらったところ、日本人はアメリカ人や中国人と比較して他人の足を引っ張る行動が多いという結果が得られた。
これは衝撃的な結果ですね
知ってましたが(笑
日本では何か新しい技術やビジネスが誕生するたびに声高な批判が寄せられ、スムーズに事業を展開できないことが多い。その間に他国が一気にノウハウを蓄積し、結局は他国にお金を払ってその技術やサービスを利用する結果となる。
これって社会に出て仕事している人で、感じたことない人なんていないですよね
自分も上場企業に長く勤めていましたんで、社内に腐るほどいる、責任は一切取らずに口だけ出したがる奴らには辟易してました。
大企業のサラリーマン経営層や、銀行やファンドのサラリーマン出資者たちは、新規の事業提案や、新しいサービスデザインなどに、エビデンス(成功する根拠)を求めてきますが、極論すればそんなものが世の中にない新しいアイデアにあるわけないんです
スティーブ・ジョブズがiPhoneを考えたときに、現在のように世界中の人間が使うようになることを証明することなんて彼にもできないですよね。そこにあるのはジョブズのビジョンやイメージを信じるか信じないかだけです。減点主義にどっぷり浸かった日本のサラリーマンたちには、恐ろしくてとてもできないことなのです。
もちろん全てがそうだと言っているわけではありません。例えばベンチャー企業のオーナー経営者や、イグジットした人間のエンゼル投資などでは、ビジョナリーな提案を評価してくれるケースもあります。ただ、他人のアイデアを一切信じずに、全力でイチャモンをつけてくる人間がこの国には多いという実感が自分にはあります。
うんざりです
大阪大学はこうした新しい研究を積極的に行っており、同大学の別の研究グループによると「新型コロナウイスルに感染するのは自業自得だ」と考える日本人の比率は11.5%と、中国の4.83%やアメリカの1%などと比べて突出して高かった。
この記事書いた人、言ってることちょっと飛躍しすぎててよくわからんのですが、何やら日本人は感染症の罹患を自己責任と捉える傾向にあるとのことです。
まぁこれも非常に実感のある数字で、最近のSNSなどに吹き荒れている自己責任論の多さが物語ってますよね…
自己責任論のくだらなさに関しては色々あるんで、また改めて書こうと思っています。
複数の研究が似たような結果を示していることの意味は大きい。消費経済低迷の根本原因がメンタルにあるのだとすると、厄介な問題ではあるが、逆に考えれば、この部分さえ改善できれば、劇的な効果が期待できるということでもある。
なるほどなるほど
この記事の内容をまとめると
日本人は他国の人に比べて、他人の足をひっぱる人間が多く、自己責任論で他人を貶める人間が多い。これを改善すれば国内消費が劇的に改善する。
何なんですかねこの日本人disりたいだけの記事
ただ阪大の研究結果とされる内容は、色々と示唆深いものでしたので、改めて論文等が公開されていないか探してみるつもりです。
こういった日本人の特徴が日本企業の生産性の悪さや、産業構造の変革を行えない原因の一つであることは間違いないと思いますが、これを改善したら国内消費が劇的に改善するという筆者の主張はいささか飛躍しすぎだと思いますね。
以上、オモローな記事の紹介でした。ではまた