憲法は権力を縛る鎖 –火事場泥棒の改憲議論推進に反対する

20210430の記事アイキャッチ 憲法改正

与党が憲法改正に伴う国民投票法の改正案に関して、連休明けの5月6日に採決を行うとの記事が各紙に載っています。

Yahoo!ニュース
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憲法を改正するには、衆参両議院の3分の2以上の賛同を得たのちに、国民の2分の1以上の賛同を得る必要があります。ちなみにこの憲法改正の内容を憲法自体が定めているのが、憲法96条になります。

第九十六条

この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。
この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。


憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

引用:日本国憲法(e-Gov法令検索)

時事ドットコム

何が「いかがなものか」だ!憲法違反の常習者が

この記事にあるように自民党の言い分は、両院の3分の2は厳しいから2分の1にしたいってことです。コロナ禍で人々が苦しんでるさなかに、こういうことをしれっと進めようとするのが本当に許せん。

この人はコロナ対応ほっぽりだして、数多の疑惑にも全く応えることなく逃げ出した人間ですよね

小人閑居して不善をなす とはまさにこのこと

 

ちなみに憲法改正賛成/反対という立場でいうと、自分は現状の自民党政権下での憲法改正推進には明確に反対です。

ただ、今後政権交代を経て、議会及び国民の中で憲法に関する議論が熟したのち、民主主義的な手続きで改正が進められるのであれば、その限りではないと思っています。

憲法とは何か、について根本的な理解が間違っていること。憲法は、「権力を縛る鎖」です。「国民を縛る鎖」ではありません。

引用:憲法「改正」問題 ― 自民党改憲草案の4つの問題点(JCLU – 公益社団法人 自由人権協会)

ただ、現状ではこの引用文にあるような認識が、国民に行き渡っているとは到底思えません。こういった前提の周知から丁寧に議論を始めていく必要があるでしょう。

 

自民党の憲法草案には、9条問題に代表されるように、数多くの問題がありますが、今回は12条・13条の「公共の福祉」の書き換えについて少しふれたいと思います。

第十二条(国民の責務)

現行憲法
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。
又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

憲法改正草案
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力により、保持されなければならない。
国民は、これを濫用してはならず、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない。

引用:憲法改正草案 第12条 (【自民党憲法改正草案】見やすい対照表で現憲法との違いが分かる! )

第十三条(人としての尊重等)

現行憲法
すべて国民は、個人として尊重される。
生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

憲法改正草案
全て国民は、人として尊重される。
生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない。

引用:憲法改正草案 第13条 (【自民党憲法改正草案】見やすい対照表で現憲法との違いが分かる! )

「公共の福祉」から「公益及び公の秩序」この数文字の書き換えに、自民党の憲法改正の方向性がはっきりと示されています。

「公共の福祉」とは諸説ありますが、一般的に人権が相互に衝突した場合に限り、人権が制約を受けるという話です。これを「公益及び公の秩序」に書き換えることにより、明らかに人権相互の衝突以外に「」による制約を受けることになります。この「」は国家以外の何ものでもないでしょう。

最初の方で述べたように、憲法は「国民を縛る鎖」ではありません、「権力を縛る鎖」です。自民党の草案は、倒錯した考え方でしかなく、そもそも国民にとって何のメリットもありません。

大日本帝国憲法の人権項目には「臣民の義務に背かない限り」という制約があり、「臣民の義務」も「公益及び公の秩序」も、国家が定めるものである以上、同等の運用をされてしまう可能性があります。

 

憲法改正は国民の自発的意志によって、議論されるべきものであり、縛られる側の政治権力が扇動して行うものではありません。

そもそも憲法は

現在の腐敗した国家権力の暴走を縛るためにあるようなものです!

その腐敗の象徴である安倍晋三が口に出していいものでは絶対にない

火事場泥棒のような姑息な彼らに、世界に誇れる平和憲法をいじらせるようなことだけは、断固阻止しましょう。

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